10/29 大谷、黒田に引導を渡す

日本シリーズは、日本ハムが大手をかけてしまった。
野球ファンとしては、黒田が引退を表明をしている以上、
第7戦までもつれて、最終戦の黒田を観たい。
そして、黒田の活躍で広島の逆転優勝、でも悪くはないが、
個人的には、大谷が黒田からホームランを打って、
日本ハムを優勝に導いて欲しい。
若いスターが大ベテランの引導を渡す。
そういう引き継ぎをみたい。
そう、貴花田が千代の富士に引導を渡したように。

ウルフこと、大横綱・千代の富士は、
1991年5月場所の初日、若き貴花田に破れ、
引退を表明した(表明したのは3日目、貴闘力戦の後だけど)。
その貴花田の父、初代・貴乃花は、同じく小柄な力士で、
目をかけていた千代の富士に破れたことで
引退を決意したといわれている。
また、その初代・貴乃花は、まだ新鋭だった71年の5月場所で
当時の大横綱・大鵬を破り、大鵬を引退に導いている。

相撲界は、若手に負け、引導を渡されることで、
引退を表明し、負けたまま土俵を去る。

しかし、野球界は、引退を先に表明するので、
最後に花を持たされて、グラウンドを去る。
打者なら、最後、一本打ってから。
投手なら、最後、一人三振取ってから。
そこは、野球人のマナーのようなもので、
わざと打ちやすいところに投げたり、
わざと空振りしたりする。
相撲とは違う。
それが野球のマナー。

ただ、いつもそんなマナーが通用するわけではない。
シーズン終盤まで優勝争いをしている時には、
そんな花を持たせてやることができない。
そういうこともある。
だが、そういう切羽詰まった場面でもないのに、
引退選手に花を持たせない人もいる。
WBCの監督を務めている小久保は、現役引退試合で
相手投手の西に、ノーヒット・ノーランを達成されてしまった。
ノーヒット・ノーラン。
小久保どころか、誰一人にもヒットを打たせなかった西。
既に優勝も決まって完全な消化試合だったのに、
小久保見たさに球場に4万人近くも集まったのに
ヒット一本打たせなかった西。
西も人の子で、小久保に花をもたせるべきか迷ったそうだが、
前日の新聞記事に「真剣勝負がしたい」との
小久保のコメントがあったので、真剣勝負でいったという。
そういうことじゃねえだろ、西・・・。

日本シリーズは日本の一番を決める、ガチの試合だ。
配慮や含み一切なしの、ガチでガチの真剣勝負。
引退する黒田に花を持たせる配慮なんて考える必要はない。
大谷は、本気で黒田の球を打っていいのだ。
ファンとして、引導を渡す綺麗なドラマを期待したい。
と思いつつニュースを見ていたら、日ハムの栗山監督が
千代の富士と貴乃花の話を例に出して、
大谷を最終戦の予告先発にすると言っている。
わかってる〜。
さすが、報道ステーション出の監督。
興行というものをわかってらっしゃる。
そう。
野球界のためには、絶対、最終戦で大谷VS黒田なのだ。
わかったよな、日ハム諸君。
最終戦までやるってことは、今夜は、な。
そういうことだぞ。
そういうことだからな!

※無事、レアードの満塁ホームランにより、日本ハムが最終戦を待たず
 日本一に輝きました。
 そういうことじゃねえだろ、レアード!

 

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