1/4 アイドル全盛

去年、一年間の年間シングル売上トップテンは、
AKB48、AKB48、AKB48、AKB48、
乃木坂46、乃木坂46、
嵐、乃木坂46、嵐、嵐、
だった。
秋元康プロデュースグループとジャニーズグループで、
上位26位まで埋め尽くされ、
上位50曲の中にさえ、
アイドル以外の楽曲は5曲しかラインクインしなかった。
アイドル全盛時代はなかなか終わらない。

アイドルはその名の通り「偶像(idol)」で、
作り上げられた「像」としての姿だが、
応援する方は、それが偶像だとわかりながらも、応援する。
ファンは分かっていながら、アイドルを押し上げ、
アイドルは、分かられながら、プロとしてアイドルを演じ、
両者で、一緒に物語を作っていく。
「偶像が作った世界」の物語にこれだけ多くの人が没頭しなければいけないほど、
「現実世界」に起こる物語は弱くなってしまった。
社会的な、政治も経済も、
個人的な、恋愛も出世も金儲けも、
物語としての力をまったく失ってしまっている。
アイドルという「虚像」と共に、
「嘘」の中で、物語を体験するしかない人がたくさんいるのだ。

どこかの政治家を「偶像化」して、熱狂的に応援するよりも、
若いアイドルを応援しているほうが、平和で害がないとは思うが、
やはり、何もわかっていない子どもを商品にしてしまうアイドルビジネスは、
褒められたものではない。
「元気で楽しげな」アイドルは、虚像でしかない。

アイドルは「みんなを元気にすること」が仕事らしいが、
アイドルにはまればはまるほど、
ファンは自身の「現実世界」をほっぽりだして、
アイドルにのめり込んでいく。
それは、「みんなを元気にしている」ことになるのだろうか。
アイドルは、どこまでいっても、ただのエンターテイメントで、
みんなの「現実世界」の空虚さを、”少し”埋めるくらいの役割でいいはずだ。
シングルトップテンの10曲全部を占めるのはやりすぎだろう。
2,3曲くらいでちょうどいい。
今後もアイドルの時代が続くのなら、次は、
「会いにいってもそこまではまりすぎないアイドル」か
「会いにいかないくらいがちょうどいいアイドル」
にしてほしい。