街を歩いていると、バレンタインからひな祭りに
向けて雑貨屋さんが売り場を変えていた。
ひな祭りは、他のイベントに比べて、分が悪い。
一世代、二世代前の『女の子』イメージを引きずっているし、
『お雛様を出しっぱなしにしておくと婚期が遅れる』なんて、
今の晩婚化時代の価値観にまったく合っていない。
女の子の日なのに、当の女の子が
全然喜んでいないじゃないか。
ただ、そういったイベントイメージは、
どうにでも変更できる。
恵方巻きをみてほしい。
あれはなんなんだろう。
関西発祥ということ以外何も知らされていない
のに、みんないつの間にか、
「今年の恵方は南南西だよ」などと言っている。
イベントは楽しければいいのだ。
事の起こりや由緒などは、どうでもいい。
例え、お雛様が着物を脱いでドレスを着ようが、
五人囃子の笛・太鼓が、五人囃子のジャズバンド
になろうと、女の子が喜べば、それでいいのだ。
だが、ひな祭りの一番の問題は、
日が悪いということだ。
3月3日は致命的だ。月が変わって3日しかない。
月が変わらないと気分が変わらないのに、
盛り上がりきるには日数が足らなすぎる。
節分も2月3日だが、あれは何の問題もない。
節分は豆を投げて豆を食べる「当日イベント」だ。
もし当日に節分だと気づいても、
スーパーで豆と鬼のお面を買えば、
あとは鬼に向かって豆を投げるだけだ。
それに比べて、ひな祭りは「鑑賞イベント」だ。
3月3日(イベント当日)までお雛様たちを
眺めるだけの、じゅうぶんな日数がほしい。
それには、3日は短すぎる。
僕がひな祭り関係者に提案できる対応策は2つ。
ひな祭りを3月14日に移して、
ホワイトデーとのコラボレーションとして、
「ひな祭り=女の子を喜ばせる日」
として設定し直すか、
「ひな祭り=お内裏さまのお面を付けた男に向かって、
ひなあられを投げつけるイベント」
に設定しなおすか、のどちらかだ。
僕は、一つ目を、お勧めする。
雛あられは、けっこう痛い。
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