子離れ

子離れ

人は子どもの頃、
「お父さんに似ているね」
「お母さんに似ているね」
「お兄ちゃんに」「お姉ちゃんに」「死んだじいちゃんに」
似ているねと言われて育つが
誰かに似ていると言われている間は、その子の人生は始まらないともいえる

兄弟と違う道を歩み、親とは異なる進路を取り始めることで、
ようやくその子の道はスタートする
「この子は誰に似たんやろうかね」
そこからがスタートである

親は自分の子どもを、「我が子」「うちの子」として育てるが
自分と子が似ていないことに気づき
そのことを喜ぶようになれば
それが「子離れ」である。

手塩にかけて育てた自分の子の気質を、
自分の遺伝や育て方とつなげたいとしても
そのどちらとも関係しない気質が子どもにはあり
それは親の預かりし得ない、
子どもが生まれる前の「来歴」とつながっていることを知る

「この子は誰に似たんやろうかね」
そのつぶやきは
親が子どもに名前を与えるはるか昔に子が辿ってきた異なる世界での散策の日々を暗示している

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次