アイロンの得意な人というか、
アイロンの専門家みたいな人がテレビに出ていて、
「まず、なによりも、”手アイロン”が大事だ」と言っていました。
”手アイロン”って言い方かどうかは忘れてしまったけれど、
アイロンでしわを伸ばす前に、まず、「手でしわを伸ばしなさい」ってさ。
手でしわを伸ばすことが、アイロンの仕事では、7割くらいを占める大きな作業で、
アイロンの熱と圧力使ってやるしわ伸ばしなんか、
ゴルフスイングのフォロースルーみたいなもんで、
”ついで”でしかないですわって、その人は言っていた。
へぇ。さよか。
アイロンの力に頼るんじゃなくて、
まず、自分の手でできる限りしわを伸ばしなさいだなんて、
病気の人が、薬に頼る前に、自分のからだの治癒力を信じなさいみたいな話で、
信憑性があるような、ないような話。
ただ、信憑性ないかもしれんけど、やってみる価値はあるなと思った私は、
アイロン台を前に、ボーダーTシャツのしわを、
手で丁寧に伸ばし伸ばし、
「フォロースルー」として、アイロンの圧力と蒸気で、残りのしわを伸ばした。
うん。さよか。
”手アイロン”が、アイロンがけの7割近く占めるってのは、やっぱいいすぎ。
「気持ちの持ち方」としては、その考え方、悪くないけど、
”手アイロン”の効果は、よくて3割。
実質2割ってとこか。
手だけでは、しわは大して伸びない。
Tシャツのしわは、しわしわのまま。
しわしわのシャツは、しましまの柄。
やっぱ、アイロンでのアイロンがけが、最高。
”手アイロン”では、2割しか伸びなかったしわを伸ばすために、
アイロンの電源を入れて、正座して、アイロンの温度が上がるのを待つ。
ピピピっという電子音を合図に、
アッツアツのアイロンを、アイロン台のTシャツの左肩に乗せて、しわっしわのTシャツを伸ばす。
ジュー。
やっぱ、アイロンでのアイロンがけ、最高。
”ついで”に、しわが伸び切らない襟元を、”手”で伸ばす。
そう。”手アイロン”。
こっちこそが、”ついで”の、「フォロースルー」やろ、やっぱ。
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