若者ことば採集。
高校生はまもなく春休みに入る。
長期休みにぼーっと家にいるのもなんなので、
東京で開催される科学のイベントを高校生に勧めてみた。
私「春休みだし、暇だろ?東京行ってくれば?」
A「これ、金はかかるんですか?」
私「交通費はかかるみたいだけど、参加費はいらないってよ」
A「へえ。いいっすね」
私「宇宙のイベントもやるらしいし、君好きじゃん。行ってきなよ」
A「どうしよっかなー」
私「宇宙食も食べれるらしいぞ」
A「まじっすか。まぁ、今んとこ、ナシよりのアリっすね」
ナシよりのアリ・・・。
私「案内のチラシ、持ってこようか?」
A「そうっすね。こいつの分もお願いします」
私「あぁ。Bも行くんだ」
B「なんの話ですか?」
A「東京でやる科学のイベントのやつ」
B「あぁ、あれね。あれって、金いるの?」
A「参加費タダなんだって」
B「マジ?ワンチャンまじで行けんじゃね」
A「それな」
B「日程いつ?」
A「4月の一週目」
B「補習さぼれんじゃん」
A「それな」
B「アリ。全然アリ」
A「ナシよりのアリ?」
B「アリよりのアリ」
アリよりのアリってことは、アリってことかな・・・?
二人とも、行くってことなのかな・・・?
最近の高校生は、物事を「アリ」と「ナシ」で分ける。
それは主観的な判断で、
「(私的には)アリ(=許容・受諾できる)/ナシ「=許容・受諾できない)」ということ。
でも、日本語にしては断定的な表現だなと、常々思っていたので、
「ナシよりのアリ」などというボカシを入れて、曖昧な表現にし始めたのは納得。
若者的な日本語へのアジャストメント。
でも「アリよりのアリ」って、「アリ」のことだよね。