「哲学」や「科学」など、明治になって西洋語の訳語として日本に定着した言葉は多いけど、西洋語からの訳語と知って最も驚いた言葉の一つが「蜜月」。
「蜜月」なんて、表現が日本的というか、「蜜」も「月」も、遠い昔に中国から入ってきた言葉に聞こえるのに、実はこれ、「ハネムーン」という西洋語を訳しただけの言葉。
「ハネムーン」=「Honey Moon」=「蜜月」。
これ知った時、喉の奥から声が漏れるほど驚いたわけだけど、「蜜月」の意味が、親密な関係を表すだけでなく、元々、「ハネムーン=新婚旅行」を指していたってのを知って、「なるほど」と膝を叩いて納得したのは、「蜜月」って言葉を聞くたびに、その関係の終わりを匂わせるものが「蜜月」にはあるなと感じていたから。
誰かと誰かが「蜜月」関係にあると聞いたそばから、なんだか、そこには「蜜月」関係の「終わり」が示唆されているような感じが「蜜月」にはありました。
まさか、その原因が大元である「新婚旅行」にあって、新婚旅行が生み出す甘い関係が、後には必ず解消される「一時感」のイメージとリンクしていたのかとわかり、ガッテンガッテン。
ちなみに、なぜ「ハネムーン」かというと、西洋では古来、はちみつが精力増強アイテムとみなされていて、新婚旅行中にはちみつで作った酒を飲みつつ、子作りに励んだ時期(=月)からなんだとさ。