フィリピンのドゥテルテ大統領が来日した。
外相との会食に16分遅刻し、
日本の外相は雨の中、傘をさして待っていたという。
わざとだ。
わざと遅れたに違いない。
「なんで、相手がプライムミニスターじゃないんだ?」
そういう彼の無言の圧力だ。
怖い。
フィリピン大統領には日本の外相、
アメリカの大統領には、日本の総理大臣。
そういう組み合わせはどうやって決まるのだろう。
日本の総理大臣がアメリカに行くと、国務大臣が迎える。
たまに大統領自ら迎えてくれる時もあるが、
アメリカの大統領を日本の官房長官が迎えることはない。
そのへんの「格」の上下に誰も文句はいわないのだろうか。
そのへんは皆、「空気」を読むのだろうか。
「フィリピンのトランプ氏」と呼ばれ、
アメリカの大統領を名指しで「地獄に落ちろ」と
言ってしまうような男でも、空気は読めるのだろうか。
それとも、まだ様子を伺っているだけで、
今回、「『たった』16分の遅刻」で済んでよかった、
御の字だと思うべきなのだろうか。
ドゥテルテ大統領と外相の会食はお互い会話がはずみ、
上機嫌で外に出てきた大統領は、こう言ったという。
「来月も日本に呼んでくれ」
もし冗談で「是非、来月も来てくださいよ」と返したら
本当に、来月来そうで怖い。
その時、料亭の外で傘をさしてドゥテルテ大統領を待っているのが
外相ではなく、総理大臣だったら、もっと怖い。
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