キリスト教圏では、誰かがくしゃみをすると周りの人が「Bless you」と言い、
言われた方は、お礼を言う。
くしゃみをするのは、よくないことなのか、
皆で「神のご加護がありますように」とまじないをかける。
友達や知り合いでなくても、周りにいる人が気軽にいってくれる、
敷居の低いコミュニケーション。
日本では、くしゃみをしても
「誰かがうわさ話をしているな」と思うくらいなので、
キリスト教圏はいいなあ、
くしゃみしただけで周りが気にかけてくれて、と思っていたら、
「Bless you」と言ってくれない怖さもあると、アメリカ人から聞いた。
彼女が機嫌を損ねてるときは、絶対に言ってもらえない。
いじめられてる子は、クライスメートに言ってもらえない。
汚い格好のホームレスは、カフェでも言ってもらえない。
なるほど。ものには常に両面がある。
言ってもらえる安心と言ってもらえない怖さがあるのか。
街はそろそろクリスマスシーズン。
欧米では家族と温かい家でクリスマスを過ごすことが何よりの幸せの形なので、
これからの時期、温かい家を持っていない人や、
愛する家族と一緒に過ごせないわけがある人達は、
何よりの不幸せを感じることになる。
その不幸せ感は、日本でクリスマスを迎える人たちとは比べ物にならない。
クリスマス期間、欧米の街中はどこもかしこも、暖かさに包まれるだけに、
そこから弾かれた人たちの寂しさたるや、ない。
ものには常に両面がある。
光が強ければ、影もそれだけ濃い。
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