あと数日で今年も終わる。
ということはあと数日で「紅白」だ。
「紅白」は、国内では視聴率に苦しんでいるが、
海外では、多くの人が楽しみにしていると聞く。
海外にいる日本人は、
「紅白」で、日本の年の瀬を感じ、
「ゆく年くる年」で、年が終わることを感じるのだという。
「紅白」の司会は、毎年、人気者の男女が勤めるが、
裏トーク司会は、3年連続でバナナマンが務める。
裏トーク司会とは、副音声で聞けるトークの進行役で、
3年連続ということは、よっぽど好評なのだろう。
バナナマンのような仲の良いコンビは、
「紅白」のような国民的番組にはぴったりなのかもしれない。
今は、仲の良さを愛でる時代だ。
一世代前の芸人が仕事上の相方として距離をとっていたのに比べ、
バナナマンにしても、おぎやはぎ、博多華丸・大吉にしても、
相方同士、距離の近いコンビは、多くの人に受け入れられている。
芸人に限らずアイドルに関しても、
ファンは、ライバル関係よりも、仲のいい関係を求めているし、
アニメやマンガの中では、
通常の仲の良さでは飽き足らず、
「BL」や「百合」など、必要以上にキャラクターを仲良くさせている。
「ライバル物語」ではなく「仲良し物語」をみんなが見たいのは、
現実世界で、仲のいい関係が、
より作りにくくなったからかもしれない。
現実では難しいからこそ、虚構で楽しみたいのだ。
いつの時代も「仲良きことは美しきかな」だが、
今の時代は、いつもよりも、
「仲良きことが美しい」、価値のあることなのだろう。
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