電車の中で化粧している女の人がいる。
僕は女ではないので、その感覚はよくわからないが、
多分自分が女だったらやらないと思う。
ただ、電車の中で化粧している人は、少数だ。
一部の人が「別にいいでしょ」と思って
電車の中で化粧することを取り上げて、
モラルが崩壊しているとか、マナーが乱れてきていると
言われるが、これはある意味すごいことではないだろうか。
乱れてるのは、一部だけなのに・・・。
小学校の頃、線路に石を置くいたずらが相次いで起こった。
あの時、先生達は、厳しく生徒を叱ったが、
それは、事の重大さをわかっていない子ども達にとっては、
いいことだったと思う。
ただ、先生は、
「こんなことする人が、一人もいないように
しなければいけない」とも言っていた。
一人も!?
僕は、驚いた。
子供心に、それは無理だな、と思った。
人はそれぞれ違う。
子どもだって違う。
現にこうして先生が熱弁してるのを、
自分がやったわけでもないのに真剣なまなざしで
聞いている子もいるし、
人差し指のささくれをむしるのに集中していて、
何も聞いていない子もいる。
「一人もいないように」は、無理。
「学校教育で教育できる部分って、結構少ないぜ」
そう言葉にできるようになったのは、
もう少し成長してからだったが、
小学生の僕はその時、そう感じていた。
世の中に馬鹿や変人は一定数、いる。
だから鉄道会社は、その馬鹿を前提として、
レールに石があっても事故を起こさない車体を作ったり、
緊急で止まれるブレーキを開発している。
電車の中で化粧している人は、つけまつ毛も盛大だ。
この人は、もうだいぶ前に、教育期間が終わった人だ。
これから先も、あまり変わることはないだろう。
世の中には一定数、そういう人もいる。
だが、あくまで一定数だ。
今後も一定数であることを、強く願う。
正直、化ける過程は、一定数でも見たいものではない。
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