福岡に友達が遊びにきた。
夜の警固公園には、ストリートミュージシャンがちらほら。
「歌ってるね、若者が」
「若いね」
「何の歌かな」
「もう、知らないのばっかだよ」
「だれも、長渕とか歌わないんだね」
「『照和』の前なのにね・・・」
「神田川とか歌わないのかなあ」
「世代が違いすぎるよ。
小さな石鹸カタカタいわせたことなんてないだろうしね。
僕だってないし。ボディソープの世代だし」
「わたしだってないし」
「リンスインシャンプーの世代だし」
「朝シャンの世代だし」
「僕、ティモテの世代だし」
「(笑)」
「向こうで歌ってるの、うるさいね」
「マイク使ってんだもん」
「マイクは使ってもいいの?」
「どうなんだろ。若干反則な気もするけど」
「マナー的にね」
「心意気的に」
「こっちのアコギ一本で歌ってる娘の方が全然いいよ」
「上手いね」
「女の子のギターってかっこいいよ、やっぱり」
「そうだね」
「ギターケース開いてるよ。お金いれてあげなよ」
「いいよぉ。そこまでしなくて」
「なんで?」
「聞いてるだけでいいよ」
「さっき上手いねっていってたじゃん」
「いや、そうだけどさ」
「いいと思ったら、行動で示した方がいいんじゃないの?」
「ここは、欧米じゃないからさ」
「欧米も日本も関係ないよ」
「んー」
「ほらほら」
「50円でいい?」
「みみっちいなあ」
「100円?」
「まあ、いいよ」
「なげるよ。はいっ」
「ちゃんと会釈してくれたよ」
「ほんとだ」
「歌声も弾みがでてきたんじゃない?」
「そうかもね・・・(なんで自分でやんないんだろ・・・)」
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