方言と標準語を分けて話している。
両方をちゃんぽんして言葉の濃度を下げるのが嫌なのだが、
標準語を話す都会でも、ついもう一つの言葉がでる時がある。
ある交差点で道を渡ろうとしていたら、
車が右折しようとして、全然右折しない。
右折しないと渡れないので、待っているのだが、
車は、行こうかなと、ちょっと動いて、やっぱ辞めた、
を繰り返している。
久しぶりにイラッとして、
「はよ、行かやごて!」
語気が強くなってしまった。
口に出た言葉を眺めて、
ほお、こんなとこで、こんな言葉に会えるなんてなあ
と驚いた。
言葉というのはなかなか頭でコントロールできないものだね、
なんて思うが、今度はコントロールできる話。
人は急に人が出てきた時など、「おっと!」などと言うが、
僕は常々「Oops!(ウップス)」と言うことにしている。
英語だ。
留学時代に染み付いちゃってさあ。
そう言ってもいいが、本当は違う。
バイト先に、1ヶ月だけオーストラリアに留学した女性がいて
短期留学から帰ってきたとたん、事あるごとに「ウップス!」
とその人は言うようになった。
裏で他の人に笑われていたが、これは面白いと思った僕も、
彼女の真似して、ウップスで通すことにした。
そう意識すると、本当に、人が急に出てきた時に、
つまづいた時に、ウップスが出てくる。
とっさの言葉は、反射見たいなものなので
無意識的に口から出るものだと思っていたが、
そうでもないようだ。
どんなにアクシデンタルなインシデントが起こっても、
僕のウップスはプットアウトされる。
言葉とは、よくわからない。
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