前に読んだ本を読み返していると、当時自分が引いた線に
同調したり感心したり意味不明になったりする。
一度読んだ本を時を経て何度も読み返す僕は、
孫正義が「本は、一度しか読まない」と発言した時、
あ、起業家ってこんな感じか、違うんだなと思った。
(何度も同じ本を読みなおす起業家もいるだろうけど)
前に読んだ本を読みなおすと、
自分の変化を実感するというが、
変化しなかったことを実感することの方が多い。
10年前に引いた線とほとんど同じところに
心の中で線を引いていると、
まったく成長してないんだろうかと思う。
何度も繰り返し同じ本を読むことは、
大切にできる本があるということなので、
喜ばしいことだと思うが、
受験生の時、何度も執拗に繰り返し、
同じ過去問を解いている人がいた。
何度も繰り返し解くことで、
色々わかってくることがあるのだという。
あるか?、と思った。
ないよ、と思った。
一度やった過去問の答えを一度忘れて、
またまっさらな気持ちで問題に向かうことなんかできないし
答えを知っている問いを何度も解くより、
似たような演習を繰り返しやった方がためになると思う。
「それ、何回もやっても意味ないよ」
そう言おうかとも思ったが、
受験前のその人のペースを乱してもなんだし、
そっとしておいた。
本を一度しか読まない方がいいのか、
何度も繰り返し読んだ方がいいのかに正解がないように、
過去問も一度しか解かない方がいいのか、何度も解く・・・。
いや、やっぱり過去問は一度きりでいいと思う。
答えのない本と、答えのある過去問は、根本的に、違う。
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