イギリスがユーロ離脱を決めて以来、大変らしい。
ユーロ離脱に投票した人の中にも
時間を戻してほしい人がいるようで、
多数決一発勝負の怖さが悪い方に出てしまったようだ。
日本はずっと二大政党制に向いていないと言われてきた。
国を二分する二大政党制は、常に不満分子を抱える。
51対49でも80対20でも、多数派の意見が通るシステム自体は
しょうがないとしても、それでバンバン決戦をやるのは、
玉虫色を好むこの国の人達にはそぐわない。
そういえば心理学者・河合隼雄も、
「心の中の勝負は51対49のことが多い」と言っていた。
51対49で決着がついた51を採用して、49を見捨てる。
そんなはっきりした決断が求められることは少ない。
大概は、現実的に51の方を選んだとしても、
49の方も49分、ちゃんとケアする。
そういう曖昧さを、日本人は残している気がする。
ただ、たまに、恋人と別れるかどうかとか、
夫について海外に行くかどうかとか、
心の中がどうしようもなく51対49だったとしても、
行動としては100対0になる場面がある。
浮気がバレてしまっているのに、
いつまでも51対49状態にしておくことはできない。
はっきりと決断する場面には決断するしかない。
ただ、今回イギリスがその場面だったかどうかは疑わしい。
のらりくらり51対49状態をやってればよかったのに、
無駄に決断する場面に持っていってしまったのかもしれない。
老獪な英国にしては、珍しいミスだったのかもしれないが、
そのミスが世界を大きく変えることになるとしたら、
珍しいミスだったね、では済まなくなるかもしれない。
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