「手相の勉強してるんで、手相見せてもらっていいですか?」
そうやって宗教に勧誘している人を最近あまりみない。
僕がそういう場所に行かないだけだろうか。
それとも僕がそういう人に相手にされなくなったのだろうか。
けっこう長い間、そのやり口で勧誘していたと聞くので、
「手相」で立ち止まる人は多いのだろう。
街角の「手相見」に、行列ができている。
なんで男より女の方が占い好きなのだろう。
当てずっぽうでもいいから何か言って欲しいのだろうか。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」という言葉がある。
八卦というのは易でいう8つの基本形のことで、
「占いは当たることも外れることもある
(だから気軽に受け止めてればいい)」
ということだろうが、
僕には「当たっても外れても八卦にはパワーがあるぞ」
という風に聞こえる。
めざまし占いでもHanakoの巻末のホロスコープでも
それがくだらないことでもつまらないことでも、
自分に言われた言葉は、何かしら自分に影響する。
ラッキーアイテムが、「キャミソール」でも「除光液」でも
自分に言われた言葉は、何らかの影響を及ぼしてくる(気がする)。
影響を与えられたくない僕は占いは極力見ないし、行かないが
友人が占いに行くのについて行ったことがある。
彼は結婚がすでに決まっており、
その相手や家族のことについて占い師に色々聞いていた。
結婚が決まっているのに相手のこと聞くばかがいるかと思ったが、
案の定、その占い師は、二人の相性は最悪だと言った。
ほらね。
無駄な八卦だよ。
そんな無駄な八卦、めざまし占いのラッキーアイテムくらい
軽く考えて、すぐに忘れてくれればいいが、
今後、夫婦喧嘩するたびに「やっぱり占いは本当だったんだ」
と思い出すのだろうか。
はやく次の占いにでも行って、二人の相性を上書きしてほしい。
今度は、四柱推命かタロットか、なんかで。
万葉集によると、この国は
「言霊の幸はふ国(ことだまのさきわうくに)」らしい。
この国では、言葉が変に生き残ってしまう。
あまり滅多なことは言うもんじゃないし、
あまりほいほい占い師に、滅多なことを言われるもんでもない。
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