テレビである人が
「日本の20代のパスポート所持率は5%」と発言していたのを聞いて、衝撃を受けた。
これだけLCCの飛行機が飛んでいて、
これだけ大学生が海外旅行に行っているように見えているのに、
所持率が5%!?
ほとんどの若者は、海外に出ることに興味がないどころか、
海外にいく準備すらするつもりすら無いってことなのか!?
自分が見ている「現実」は、実は偏った「現実」で、
全体を見ているつもりでも、
都合のいい「部分」にしか目がいってなかったのかもしれない。
そう反省しようとして、ウェブで調べたら、
毎年の取得率、つまり、1年間で20代が新たに(もしくは更新で)
パスポートを取得した人の割合が5%ということだった。
取得率が毎年5%なのであって、所持率が5%なのではない。
騙された。
そうだよね。どう考えても、5%はないよね。
発言した人は海外でサッカークラブを経営する日本人だったので、
内にこもる日本の若者を、触発したくて、
あえて、「煽る」数字を言ったのかもしれない。
日本の若者よ、もっと外へ出ろ、と。
それとも、本当に5%だと思ったのだろうか。
もしそうだとしたら、彼が見ていた「現実」は、偏った「現実」で、
自分の想いに都合のいい「部分」にしか目がいってなかったのだろう。
海外にいると、客観的な目で、自分の国がきちんと見えることが多々あるが、
外にいることで、見えなくなる部分もあるということなのだろう。
アメリカなんかの政治情勢にしても、外から客観的な目で見るのと、
中で体感として感じるものは、また違うのだろう。
そのアメリカの中でも、東海岸のニューヨークと西部のテキサスでは、
違うんだろうし、
ニューヨークの中でも、黒人の多いブラウンズビルと、
金融マンの多いウォール街では、また違うんだろう。
中にいても、外にいても、自分が「全体」だと思っていたものが、
実は「部分」で、「全体」ではないということはある。
大統領選でニューヨークのメディアは、
ほとんどが、トランプ勝利を予測できなかった。
「全体」をきちんと把握するのは、中からでも、外からでも、難しい。
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