片思いは、辛い。
こちらは思いを寄せているのに、
相手方はまったく想いを持ってくれないなんて、
なんだか、自分に、人間としての魅力が乏しいと言われているようで、
寂しくなる。
魅力の問題じゃなく、たまたまペアになれていないだけなのに、
自分を卑下してしまうのは、
「惚れた弱み」があるからだ。
そういえば、最近、周りに片思いしている人がいないが、
時代は、片思いをしない方に向かっているんだろうか。
いや、多分、単に、年齢的なことだろうな。
30歳過ぎてるのに、片思いしている人ばっかだったら、
それはそれで変だ。
30過ぎたら、片思いせず、ペアになれそうな相手を探す。
片思いは、若者の特権なのかもしれない。
片思いが辛いのは間違いないが、
後々、その想いが実り、晴れて二人が相思相愛になれたとしたら、
それは、惚れた方のおかげだともいえる。
惚れられた方がまったく見えていなかった、二人の”赤い糸”を、
惚れた方は、先に気づいていたのだ。
惚れられた方が、その”糸”に気づくまで、
惚れた方が辛くて不平等な”片思い期”を我慢したおかげで、
”糸”は切れずに、二人をしっかりと結んだ。
褒められるべきは、先に惚れた方だ。
「まだ相手は気づいていないが、自分には運命の”糸”が見えている」
そう、確信して、惚れた方は、いつまでも待つ。
その確信があれば、「惚れた弱み」など、なんてことはないのだ。
(確率的には、ほとんどが、間違った”糸”なんだけど)
「まだあなたは気づいていないけど、私には(未来が)見えている」
一歩間違えばストーカーになりそうな、その考え方は、
起業家の人達なら、みんな、当たり前に持っている考え方だ。
まだ社会で認められていないけれど、
自分の商品やアイデアには、すごい価値がある。
まだ、みんなは気づいていないけれど、
絶対に、みんなにとって役に立つものになる。
まだ、自分しか、そのことをわかってないけれど・・・。
まだ、誰も、そう思ってくれる人はいないけれど・・・。
社会に新しい商品やサービスを送り込む起業家は、
その妄想にも似た確信がなければ、
イノベーションを起こし、社会を変化させることはできない。
起業家は、いつでも、最初は、”片思い”側にいる。
社会に理解されない、不平等な想いを抱えて、
”片思い”を続けている。
そして、何度も何度も、想いを寄せる相手に、想いを伝え、
じょじょに心を開かせ、最後は、相手が、
それがなければ生活できないと思う状態にまで関係を持っていく。
そうやって、起業家は、
自分の抱いた確信が、間違っていなかったことを証明していく。
恋もビジネスも、最初から相思相愛はありえない。
どちらかに、必ず、片思い期があり、
片思い期を辛抱することで、未来は開けてくる。
大人になると、片思いもできなくなるらしいので、
学生には、是非、学生の間に、たくさん、片思いをしてほしい。
それが、後々、ビジネスで役に立つこともあるかもしれないし、
別に、役に立たなくったって、それだけで、いい経験だ。
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