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暮らしのマイトパルタ
会話の訓練
私たちは日常会話を習ったことがない。 おしゃべりの仕方とか、雑談の仕方とか。 以前は「コミュニケーション」という言葉もなかったので、それも当然だったのだが、今では、コミュニケーション能力は社会でやっていく際に重要な能力の一つになっている。 ... -
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えらいひと
ある精神医学の権威は 愚痴ばかりを口にする半分ボケた田舎の婆さんを ずっと診ていた 檀家のいない寺でずっと座っている老師は 資産を守ることに必死のがめついおばさんの話を 頷きながら聞いていた ほんとうに偉いひとは 助けてもどうしようもないような... -
暮らしのマイトパルタ
品性
まだ結婚していない年下の男に、どういう女性と結婚したらうまくいくかと、正解のない質問をされたので、慣用句のようなものを言ってお茶を濁した。 「目には意志、口には品性が出る」と言われるよ、と。 マスクをしていると、誰しも美人に見える。 という... -
暮らしのマイトパルタ
ゴールテープ
おしっこを我慢して、トイレに駆け込む時によく思い出すフレーズがある。 「逮捕する時が、一番、危ないんだ」 『踊る大捜査線』でいかりや長介演じる和久刑事が言っていたセリフである。 便器を前にして、ようやくおしっこが出せると思った瞬間、尿意は最... -
暮らしのマイトパルタ
迎え舌
食べ方には精神が現れる。 昨日、焼肉屋さんの前を通っていたら、一人でカウンターに座っている女性が、カルビと思わしき肉を食べようと箸を持ち上げて食べる瞬間、口を数センチ前に出し、肉を「迎え」に行った。 舌も出ていたので、ほぼ「迎え舌」である... -
暮らしのマイトパルタ
10秒ルール
元テニス選手の松岡修造は、レストランでメニューを決める際、子どもたちに、10秒の制限時間しか与えていなかったという。 さすが、元アスリート。 一瞬の判断力の過ちが命取りになることをわかっている人の育児である。 判断力はアスリートに限らず、どん... -
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今様
「舐達磨」というHIPHOPアーティストがいる。 彼らの歌を聴いていると、「経文」みたいだなと思うことがある。 彼らは大麻所持の罪かなにかで現在、服役中であり、以前も、金庫泥棒かなにかで捕まっているので、決して褒められた人たちでなく、「お経」と... -
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鮮度
本にも「鮮度」がある。 本を目にしてから読むまでの時間が本の「鮮度」である。 「鮮度」が落ちてから読んでしまうと、頭に入ってこないし、インスピレーションも湧いてこない。 日本語には「積ん読」という言葉があるが、買うだけ買って、部屋に積んでお... -
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複数の日本語
九州で育つと、テレビから聞こえてくる関西弁にそれほど違和感を感じない。 その中で、ただ、唯一、「ん?」と思うのが、「うち、ピクルス、よー食べん」という関西人の言い方である。 「よー食べん」というのは、九州でも、標準語でも、あまり聞き慣れな... -
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パターナリズム
パターナリズム みちをまっすぐ歩いているつもりだったのに 「危ないところを歩かないで」と言われるようになった 「それは私ではなく道が勝手にずれただけ」 そう言いかえしたいが 現代はパターナリズムにおいて容赦がない ずれを直すのはあちらではなく ...