サウナ好きの人達が、サウナ後にいう言葉は、
「めっちゃ整ったぁ〜」らしい。
「リフレッシュ」や「すっきりする」でなく、「整う」。
「サウナ」→「水風呂」→「休憩」を繰り返すことで、
こころとからだは、どうしようもなく「整ってしまう」らしい。
「整える」というワードを、意図的に表題で使ったのは、
長谷部選手(サッカー)の著書、「心を整える」だと思う。
それまで整える対象は、
服装だったり、料理の味だったり、会談だったり、
自分の外部のことだったのに、
最近は、もっぱら、自分の内部を、「整える」らしい。
世の中がせわしなくなるに従って、
人は「整え」たくなるようで、
世間にはすでに「”整え”ビジネス」が、たくさん出てきている。
ヨガやアロマ、ぐっすり眠れる寝具も、「”整え”ビジネス」。
ネイルやヘアサロンも、今や、美容やファッション的意識ではなく、
気分を落ち着かせる、気分を変えるという、
「整え」側面が強い気がする。
これからは、「”癒やし”ビジネス」ではなく「”整え”ビジネス」。
まもなく、「”整え”ビジネス」の波が、やって来るのだ。
ただ、今ある「”整え”ビジネス」は、女性をターゲットにしたものが多いので、
これからの狙いは、男性だ。
男性は、どうやって心身を「整えて」いるのだろうか。
アロマ・・・でもなく、ネイル・・・でもなく・・・。
男性・・・、男性・・・。
男性って、そもそも、「整え」る気があるのだろうか。
個人的には、音楽か、楽器を弾くか、瞑想するかで「整えている」のだが、
どれも、すでにある「整え」アイテムだ。
まだ、手付かずの「整え」でなければ、ビジネスにはならない。
本当に個人的な「整え」の話をすると、
一番の「整え」アイテムは、”詩”だ。
好きな詩人の詩。
詩は、整う。
意味と音のはざまを漂う詩を口にすることで、こころはすごく整い、
肚から声を出して詠むことで、からだもすごく整う。
詩は、「”整え”ビジネス」の新機軸だ。
ただ、詩はビジネスにはならない。
詩で食っている人がほとんどいないのに、
詩で「整える」人がいるとは思えない。
詩は、ビジネス向きではない。
ビジネス向きは、やはり、サウナだ。
美容院のサブでしかなかったネイルが主役を張れたように、
温泉のおまけだった岩盤浴が、ピンで金を取れるようになったように、
サウナも、機能を打ち出せば、単独で、金を取れるはずだ。
いいサウナがたくさんできたら、「整った」男も街に溢れるだろう。
街に、「整える」場所をもっと作ろう!
街に、もっと、「整った」男を!
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