NHKでその道のプロを追いかけて仕事ぶりを取材する番組では、最後に「プロフェッショナルとは?」っていう問いかけに一言で答えなきゃいけないんだけど、そんな、プロフェッショナルを一言で言えたら苦労はないっていうか、取り上げられている仕事のほとんどというか半分くらいは、言語化しないことがその人の仕事だったりするので、一問一答とは難しいなというか、色々なものを見落とすなと、テレビを見ながら思う。
そういう、「一言で答えろ系」の最も難しい質問は、「生きるとは?」という質問だと僕は思うんだけども、そんな質問に断言できる人などいないっていうか、そんな人は普段から何も考えてないに等しいのでしょう。
多分、人がアリを見下ろすがごとく、人を空の上の上から見下ろしたら、人ってのは、相当、うろうろしている生き物なんだろうと思う。
日々、あっちへうろうろ、こっちへうろうろしている。
日々じゃなくて、長いスパンで見たとしても、人は、うろうろを繰り返したり、違う場所を行ったり来たりしている。
そう、人はおそらく、惑星の自転スパンではうろうろしていて、公転スパンでは行ったり来たりしているのだ。
だから、もし、ぼくがNHKの番組に出て「生きるとは?」と番組の最後に聞かれたら、「生きるとは、自転スパンでいうと、うろうろしていることです」と答えることにしている。
プロフェッショナル
2022年10月6日