ほんだらよ、「結婚に比べて離婚のほうがはるかに大変」ってのは、「生き物を殺すことに比べて生き物を作り出すことははるかに大変」っていう話と、真逆のことなのかね、それとも、同じことなのでしょうかね。
そんなクエスチョンが出てしまうんは、この前、『マリッジストーリー』っていう、スカーレット・ヨハンソンが出てる、アメリカでどんだけ離婚のプロセスが経済的、心理的に大変かっていう映画を見たからで、離婚するのに、そんな夫婦で罵りあわないかんのかね、静かに終われんもんかね、と悲しくなったから。
加えてましては、その後に見たコッポラ監督の『レインメーカー』っていう映画の中で、アメリカの弁護士がどんだけ仕事を取るために救急車を追いかけて被害者を探しているかっていう話を見て、そんなに人の不幸を探さんといかんのかね、被害者がおらんくなることを望めんもんかね、と寂しくなったから。
かつて日本社会を批評した本に、『人間を幸福にしない日本というシステム』というタイトルのやつがあったけど、「アメリカというシステム」も大概だろと、『マリッジストーリー』の中で、離婚した夫婦のために、ハロウィンを二回やってあげてる小学生の子どもを見ながらつぶやく。
