シンパシーを感じる国

 

2週間前の3月11日。
台湾の新聞に日本人が広告を出したという。
6年前の東日本大震災の際に、
台湾人が集めてくれた義援金活動に対して感謝の意を表すための広告。
総額235億円という、台湾のGDPからしたら
考えられないくらい巨額の義援金を送ってくれたことには、
僕も、日本人として、感謝の念しかない。
ただ、思わぬことに今回、
6年前に受けた恩にお礼を言い続ける日本人の律儀さに対しても、
外国から拍手が起こったらしい。
歴史的に日本が統治していた経緯があるからというだけでなく、
同じ災害大国としても、台湾にはシンパシーを感じている。
台湾とはこれからも仲良くしていきたい。

日本人はムーミンの良さをちゃんとわかっている。
フィンランド生まれの傑作ファンタジーであるムーミンを、
本国の次に理解し、好いているのは、多分、日本だ。
日本と同じように国土の多くを森に覆われ、
そこに息づく、妖精や妖怪に対するセンサーを持っているフィンランドには、
シンパシーを感じている。
フィンランドとはこれからも仲良くしていきたい。

日本人の真面目気質は、ドイツ人に通じるものがある。
ものづくり大国というところも共通するし、
規律に厳しくて堅実で、大げさな表現を好まないところも似ている。
先の大戦で大いに打ちのめされた、同じ「敗戦国」としても、
ドイツにはシンパシーを感じている。
ドイツとはこれからも仲良くしていきたい。

日本人の顔はブータン人にそっくりだ。
穏やかな微笑みは、昭和の日本人を思い出すし、
国民に信頼されている国王一家は、日本の皇室とも良好な関係がある。
同じ仏教国として、ブータンにはシンパシーを感じている。
ブータンとはこれからも仲良くしていきたい。

世界に仲良くしたい国はたくさんあり、
シンパシーを感じる国はたくさんあるけれど、
向こうが日本と仲良くしたくて、
シンパシーを感じているかどうかはよくわからない。
政治家同士が仲良くても、企業同士が仲良くても、
国レベルでシンパシーを感じあっているかどうかは不明だ。
震災がきっかけでわかった、台湾人の思った以上の「日本へのシンパシー」は、
とてもまれなケース。
表に出た以上は、その気持ち、大事にしていきたい。
日本人として、これからも律儀に、あの時受けた恩には礼を言っていきたい。