人生100年時代

「LIFE SHIFT」という本がある。
「WORK SHIFT」という本を書いたリンダ・グラットンさんの最新刊で、
副題は「100年時代の人生戦略」。
平均寿命は伸び続けており、これから大人になっていく子どもたちは、
100歳まで生き続ける可能性がある。
これからの”人生100年時代”を、どう考え、どう生きればいいのかという本だ。

”人生100年時代”には、大学を出て働き始め、60歳過ぎて定年、
そこからセカンドキャリアで、20年以内に死んでいくという、
これまでの想定が通用しない。
働いている途中で大学に入り直すことがあるかもしれないし、
定年も80歳くらいに伸びるかもしれない。
結婚も一度ではなく二、三度が普通になるかもしれないし、
住む家も、住む土地も、その分、増えていく。
今後、出産に関する生命技術が発達したら、
子育ても大きく変わってくるはずだ。

ただ、”人生100年”は、あくまで平均の話。
若くして人生を終える人は相変わらずいるし、
平均寿命で死ねずに、120歳まで生き永らえる人も出てくるだろう。
100年くらい生きれると思っていたのに30年で終わるのは悲しいが、
100年だと思っていたのに120年も生きなきゃいけないのも悲しい。
僕らは平均が80歳と言われれば、
なんとなく80歳まで生きると思うし、
100歳だと言われれば、
なんとなく100歳まで生きれると思っている。
なんだかんだ、みんな、自分を平均だと思っているのだ。
どんなに、学歴は、年収は、外見は、平均より高くありたいと願っても、
血糖値は、尿酸値は、コレステロール値は、平均的でありたいと思う。

乳幼児を育てる親は、子どもが、平均的に成長することを喜び、
からだにガタが来た老人は、血圧が、平均値に収まることを喜ぶ。
平均でいい。
ほどほどでいい。
普通でいい。
それが、無駄な欲がなくなった時の、
偽らざる人間の望みなのだろうと思う。
それは、人生が50年の時代でも、100年の時代でも、
変わることはないのだと思う。