時代は変わっちまった

「嫌になっちまったぁー
 腹がたっちまったぁー」
長渕剛の「勇次」を口ずさみながら、田舎を歩いていると、
前から黄色いTシャツを着たおじさんが、ジョギングで近づいてくる。
おじさんのTシャツ、どこかで見たことあるなあと思って見ていると、
すれ違いざまに、あのロゴを見ちまった。
「24 HOUR TELEVISION」
24時間テレビ、愛は地球を救うのTシャツだ。
しかも、90年代後半の、
まだ、みんなが24時間テレビを、素直に見ていた頃のTシャツ。
みんなが、たいした考えなしに、募金会場に足を運んでいた頃のTシャツだ。
あの頃から20年近くたった今では、
”障害者を使った感動ポルノ”に対して、障害者自身が物申す番組を、
「24時間テレビ」の裏でNHKがやっちまうようになっちまった。
時代は変わっちまった。
もう、僕らは、感動チャリティ番組を素直に見れなくなっちまった。
頭がよくなっちまったのか、
真実が見えるようになっちまったのか。
みんながネットで多くの情報を得れるようになったことの功罪はあれど、
僕らは、とにかく、
裏がみえるようになっちまった
嘘が目につくようになっちまった
聞こえのいい言葉に鼻が効くようになっちまって、
壮大な建前に対して、一度、疑うようになっちまった。
「愛は地球を救う」とかいう、
壮大すぎて何がいいたいのかよくわからない美しいスローガンに、
どうも、ピンとこなくなっちまった!
(それでも、田舎ではまだ、24時間テレビが贈った介護カーが走っている)