10/5 ないものねだり

大谷翔平率いるファイターズが優勝してしまった。
(率いたのは栗山監督だけど)
プロ野球はソフトバンク黄金期に入ったと思っていたのに、
二刀流スーパースターの時代に入ったらしい。
ただ、大谷翔平は誰もが認めるスーパースターなのに、
もうひとつワクワクしない。
イチローがシーズン200本打った時のようなワクワク感がない。
僕がもう少年じゃないからだろうか。
ファイターズも最大11.5ゲーム差をひっくり返したというのに、
長嶋巨人が11.5ゲーム差をひっくり返した「メークミラクル」
の時のような感動がない。
僕がファイターズファンじゃないからだろうか。
昔の方がわくわくしたなあ。
前の方が感動したなあ。
でも、たぶんそれはただの、ないものねだりなんだろう。

ウディ・アレンの映画「ミッドナイト・イン・パリ」で、
売れない小説家である主人公は、
現代から1920年代にタイムスリップしてしまう。
そこで主人公は、1920年代にいた天才、
ピカソにヘミングウェイにフィッツジェラルドに会い、
興奮して、自分の小説を見てもらう。
そこでピカソの愛人と恋に落ちてしまった主人公は、
今度は二人で1800年代後半にタイムスリップしてしまう。
そこには、ドガがゴーギャンがロートレックがいて、
ピカソの愛人は興奮し 「是非、この時代に留まろう」と言うが、
主人公は「君がいた20年代こそ、素晴らしき芸術の時代だ」と言う。
しかし彼女は「1800年代後半こそが至高の時代だ」といい、
彼女は一人で、その時代に留まる決心をする。

いつだって、前時代は輝いて見えるし、過去は美化されてしまう。
いつの時代も、ないものねだりだ。
僕はイチローが、長嶋巨人がと言っているが、
おじさんは、ONが、金田がと言うだろうし、
おじいさんは、川上が、大下がと言うに決まってるし、
ひいおじいさんは、六大学野球が花形だった頃を懐かしむだろう。
大谷翔平でわくわくしないなんていうのはないものねだり以外の
なにものでもない。
こんな選手はもう二度と出ないのだ。
今の時代を楽しもう。
まもなくクライマックスシリーズだ。
頑張れ、ホークス!負けるな、ホークス!