10/8 Don’t trust anyone over 30

ザ・クロマニヨンズがデビュー10周年になる。
ザ・ブルーハーツから数えれば何周年になるのだろう。

「ロックバンドはアルバム3枚」という言われ方をする。
デビューから3枚でバンドは実質的に終わるということで、
酷な言われようだが、よく言われるということは
事実そういうことが多々あるということだ。
確かに、最初の3枚でやりたいことをやりつくしている
バンドは多いような気もする。

ロックが華やかだった60年代、
若きロックンローラーやヒッピーは
「Don’t trust over 30(30歳以上の言うことを信用するな)」
といい始め、歌い継がれてきた。
ジャニス・ジョプリンが、ジミ・ヘンドリクスが20代で他界し、
本当に30を超えずに、ずっと若いままアイコンにされても、
「自分は大人になんかならない」と歌っていた
ほとんどのロックンローラーは、ちゃんと、大人になった。

今、「30歳以上の言うことを信用するな」と言う若者がいたら、
嘲笑されるだけだろう。
今の子は、自分が30になることをちゃんと知っている。
大人になることがイメージできてしまう夢のない時代。
子ども時代が、大人になるためのプレ期である時代。

「大人は子ども時代の黄昏だ」と言ったのは、
宮﨑駿監督だったと思う(多分)。
子ども時代は大人になるための準備期間ではなく、
子ども時代こそがメインであり、
大人は子ども時代が終わった後の残り時間、
夕暮れのようなものだというのだ。
この高齢化の時代にはなんとも厳しい言葉だが、
「君の名は」の新海監督も「子供時代は解像度が高かった」
と似たようなことを言っていた。
世界をビビッドに感受できたあの頃が、
生きているということだとしたら、
大人時代は確かに「黄昏時」なのかもしれない。

ただ、だからティーンは無垢で最高なんだと
宮﨑監督は言いいたかったわけではない、と思う。
「もののけ姫」で、サンとアシタカは最後、共生の道を見つけ、
ティーンの二人は、輝かしい明日へとつながる結末を迎えるが、
「サンもアシタカもつまらない大人になるんだ」と
監督は言っていた。
つまらない大半の大人達の中に、サンやアシタカのような
理想的なティーンがいるのではなく、
サンやアシタカも大人になれば、
他と同様につまらない人間になるのだと。
しかし、ティーン時代の輝くような、弾みのある日々があれば、
あとの大人時代を生きていけるはずだ。
そういうつもりで監督は、「大人は子ども時代の黄昏」だと
言ったのだろうと思う。

「Don’t trust over 30」と歌ってたロックンローラーも
ちゃんと30代になって40代になる。
生きてる限り、年はとる。
10代が終わっても、その後もずっと続く人生のためには、
「解像度の高い」10代というのは、大切な時期だ。
ザ・クロマニヨンズのヒロトとマーシーも
10代に受けた音楽からの戦慄をエンジンに、走り続けている。
10代が与えるパワーは計り知れない。
そういう意味でも、子どもってのは、
大人よりもケアされるべき対象なのだなあと、
ステージ上の50代のロックンローラーを見て、改めて思う。