11/7 「ちびまる子ちゃん」家のヒロシ

友達ん家に行ったら、もうコタツが出ていた。
最近コタツを出さない家が増えたのは、
リビングは、エアコンとハロゲンヒーターで事足りるということなんだろうか。
たぶん、コタツを出すと、コタツから動かなくなって、人間が怠惰になるからだろう。
「コタツでミカン、そのままうたた寝」は、至福以外の何物でもない。

コタツと言えば、僕はすぐに
「ちびまる子ちゃん」を思い出す。
確か「りぼん」で読んだのだと思うが、
コタツが登場する、寒い冬の日の回のこと。
まる子の家族が皆、コタツに入ってテレビを見ていると、
「じりりりりーん」と黒電話が鳴る。
「じりりりりーん、じりりりりーん」
誰一人、離れたところにある電話を取りに行こうとせず、
お互いに押し付け合うが、
「あんたが行きなよー」「寒いもん」と、誰もコタツを出ようとしない。
そうこうしてるうちに電話が切れ、
「もう、切れちゃったじゃない」と母親がぼやくと、父親のヒロシが一言言い放つ。
「はっ!8回で切るなんざ、大した用事じゃねえな!」

この話を読んだのは、携帯電話が普及していた頃だろうか、
まだ固定電話の時代だったろうか。
いつの間にか、電話は取られるのが当たり前で、
かけ直すのが当たり前になっている。
誰がかけたか着信履歴がしっかり残り、
掛け直さないと、マナー違反で、
ずっと電話がつながらない状態は、常識はずれみたいな空気になってしまった。
電話に気づいていても、
「はっ!大した用事じゃねえな」と言えるヒロシが羨ましい。
電話が固定だった頃は、
「はっ!大した用事じゃねえな」と言えたんだから、
今だって、かかってくる電話の大半は大した用事じゃないはずだ。
例えば、誰かが死んだとか、葬儀はどこでとか、
大した用事の時は、かける方が何度もかけなおすにきまっている。

そういえば、人が死んだ時って、どうやって連絡を回すのだろう。
知らせるべき人にちゃんと連絡網は回るように出来ているのだろうか。
葬儀を取り仕切ったことがないのでよくわからない。
でも、最近は、SNSもあるし、
そこにポストすれば、一斉に皆に知れ渡るようになってるんだろうな。
そういえば、facebookの一番古い投稿部分は、「誕生」になっている。
そこの、一番最近の投稿を「死亡」にすれば、皆が察してくれるんだろう。
その投稿がシェアされ、リツイートされるのか。
なんだか、いい気はしないな。
やっぱり大切なこと伝える時は、電話だな。
誰も出なくたって、8回で切らずに、何度もしつこく、電話だな。