2/13 アンブレーラ

知り合いから傘をもらった。
傘骨のしっかりしたチャコールグレーの、
自分では絶対に買わない高いやつだ。
今までは、安いビニール傘や折りたたみ傘を使っていた。
特に折りたたみ傘は、ちゃんと差しているつもりでも、
気づいたら、肩がびしょびしょになることがある。
傘をさしているのに雨に濡れると、すごく惨めな気分になる。

そんな僕のところになんの因果か、
イギリス紳士仕様(僕調べ)の傘がやってきた。
安心感のある骨、太くそれでいてスタイリッシュな柄、
BMWのハンドルのようなグリップ(握ったことはない)。
コンビニから出て傘をさすときは、もったいないので、
誰かが横に来るのを待ってから、傘を開く。
ヴァサッ。
Boseかbeatsにしか出せないような重低音がしびれる。
どうだ。
これが、「俺」の傘だ。
一人称を僕から俺に変えてしまうくらいの威力が
この傘にはあるらしい。
たかが、傘。されど、アンブレーラ。
モノに宿るパワーを、侮ってはいけない。