4/16 あるがままにそのままにレリビー

外国人観光客が増えている。
日本は観光資源が多い割に、外国人観光客が少ないと
これまで言われていたので、良い傾向なのだろう。
ただ、観光客を受け入れるということは、
外の目を意識することでもある。
外の目に迎合しすぎないようにしたいものだ。
観光的にも、外国人の要望を把握しすぎていると、
素朴さや新鮮味が薄れる。
観光地化したおみやげ屋さんに
いいおみやげは売ってはいない。

以前、あるラジオ番組を運転中聞いていて、
在日外国人が感じる日本の変なところという
アンケートテーマで、番組がやっていた。
その中のメールの一つに、
「会社の電話の保留音がレット・イット・ビー」
というのがあって、吹き出してしまった。

レット・イット・ビーは、
ビートルズが解散直前、分裂状態だった時に、
ポール・マッカトニーが亡くなった母メアリーを
想って、歌った歌だ。

 苦難の時は、マリア(聖母であり母)が私のもとに来て
 知恵ある言葉をささやくよ
 レット・イット・ビー(あるがままに)

 たとえ別れ別れになって
 また会える日がくるかもしれない
 いつか答えが見つかるさ
 レット・イット・ビー(今は、あるがままに)

歌詞通りのしんみりした曲調で、とうてい、
ビジネスマンが取引先を待つ間に聞く歌ではない。
消費増税で、泣く泣く、取引単価を上げようとしているのに
保留音に、
レット・イット・ビー(あるがままで)
と言われても、笑えない。
ビートルズ解散の背景を知っている欧米人には
どうしても、この保留音に違和感が残るのだろう。
日本人にはピンとこないかもしれないが、
電話の保留音に、中島みゆきや藤圭子が
流れるみたいなもんだろうか。

僕は電話の保留音をレット・イット・ビーにする感覚を
日本には残しておいたほうがいいと思う。
「日本人って保留音に
 レット・イット・ビー使ってるんだよ。
 クスクス・・・」
笑われる余地を残しておいた方が、世界は楽しい。
違いを笑えるようでないと、楽しくないし、
違いがなくなったら、そもそも観光業も成り立たない。