7/26 違う方を向いている人

キャッチャーはグラウンドの監督だと言われる。
野手全員が、守っている時、バッターの方を向いているのに対し、
キャッチャーだけが、逆の方を向いてプレーしているため、
キャッチャーは、チーム全体を指揮する役割を持つ。
キャッチャーの見ている世界と他の野手の見ている世界は、
まったく違うのだ。

企業やNPOのような目的を持った集団でも、
トップの見ている世界と
社員の見ている世界は全然違う。
(キャッチャーは別に、集団のトップではないけど・・・)
トップは団体をひとつにするために、
自分の見ている景色を社員と共有しようと努力するが、
どこまでいっても、社員がトップと同じビジョンを持つことはない。
特に、企業の創業者のような、全責任を追っているトップと社員では、
見ている景色に雲泥の差がある。

エーゲ海と湘南の海くらい違う。
全面的に責任を取るべき人と、責任をとらなくてもいい人は、
そのくらい違う。

日曜の夕方6時55分、つけっぱなしのテレビから、
アニメ「サザエさん」のエンディングテーマが流れてくる。
エンディングの最後、

サザエさん一家全員が、家にジョギングしながら入っていく。
ワカメからタラちゃんを背負ったマスオさんまで、
磯野家は先頭のサザエさんについて進んでいく。
サザエさんは一人、先頭でみんなの方を向いて、笛を吹き、リズムを取りつつ、
後ろ走りしながら、先導している。
あんなに速いスピードで後ろを向きつつ走るのは大変だろうが、
今週も、きちんと、サザエさんは、家に入っていった。

磯野家の家長は波平さんだが、
フジテレビで長寿番組が終わっていく中、視聴率と戦い、
番組存続の責任を一身に背負っているのが誰かは、
エンディングでの姿を見ていれば、わかる。
チームをまとめる人は、いつだって、みんなとは違う方向を向いて走っているのだ。