7/6 意欲に燃えるコロンブス

コロンブスは1492年にアメリカ大陸を発見した。
「1492(意欲に)燃えるコロンブス」だ。
ただ、コロンブスがアメリカ大陸を発見する前から、
アメリカ大陸は頑然とそこにあり、
多くのネイティブアメリカン達は、そこで生活していた。
ネイティブアメリカン側から見る人は、
コロンブスが大陸を発見した初めての人間ではない、という言い方もする。

確かに、コロンブスが発見しようとしなかろうと、
大陸はそこにあったのだから、
「1492年 アメリカ大陸発見!」というのは、
ヨーロッパ側からの見方という他ないし、
日本の見方も、それに習っているだけだといえる。

しかし、存在することと発見(認識)することに、違いはある。
小学生だった頃の僕は、まだこの世に「女」がいることを「発見」していなかったわけで、
学校にわんさかいた女子は、
ドッジボールを全力でぶつけてもいい相手ではあっても、
気を遣って扱うべき対象ではなかった。
彼女らをまだ「女」として発見できてはいなかった。

世の中のアイドルオタクと呼ばれる人たちは、
自分が推しているアイドルが、地上波やテレビの人気番組などに出ると、
「やべぇ。遂に発見される」と騒ぎたてたりするが、
ほとんどの一般視聴者は、そのアイドルを見ても何も感じず、
「発見」されることは、ほとんどない。

ただ、テレビを見ていた多くの視聴者の中の、ごく一部が、
そのアイドルに他のアイドルとは違う何かに気づき、

そのアイドルに惹かれている自分を、「発見」する。

「発見」とはいつも自分の内部の問題だ。
コロンブスだって、発見した大陸を「インド」だと思い込んで、
大陸にキスして涙を流したと聞く。
しかし、その大陸はインドではなかったし、
もっというと
アメリカ大陸ですらなかった。
アメリカ大陸の横の、カリブ海に浮かぶ小さな島だった。
「遂にインドに着いた!」と言って涙を流しているコロンブスを見た島の人たちは、
「?」だったろうし、
その島が後に、「西インド諸島」と名付けられたと聞かされたインド人たちも、
「?」だったと思う。