9/19 カープ・カープ・カープ広島

カープが25年ぶりに優勝した。
広島カープは地元密着の貧乏球団で、
制度上、なかなかいい選手を集められずにいたので、
今回の優勝は、野球ファンとして、素直に嬉しい。
やはり金満球団が勝つより貧乏球団が勝つほうが
ドラマがあっておもしろい。
貧乏球団は、よそからスターを金で買うことができないので、
若手をじっくり育てるしかない。
そうやって球団が手塩にかけて育てた「生え抜き」は
当然ながらファンに愛されるし、
その反動で、「生え抜き」が金目当てでチームを去ると、
その愛憎たるや、計り知れない。

その感情は、スポーツもビジネスなんだと、
ドライに割り切っている
メジャーリーグのファンでさえ同じらしい。
マリナーズでキャリアをスタートさせたA・ロッドは、
メジャーの歴代ホームラン記録を塗り替えると言われた
稀代の大型新人だったが、古巣をあっさり見限って
当時、史上最高額の契約金でレンジャースへ移籍した。

僕がマリナーズの本拠地で、レンジャーズ戦を観戦していた際、
A・ロッドが打席に立つだけでスタジアム中がブーイングの嵐だった。
ああ、こんなに嫌われてんだな。
そう思っていると、頭上からひらひらと紙が降ってきた。
ん?
見上げると、3階席から落ち葉のように降ってくる、
A・ロッドの肖像画が描かれた100万ドル札だった。
この、金の亡者め。
どこの国のファンも、金で動く選手にいい顔はしないようだ。

A・ロッドがレンジャーズからヤンキースに移り、
ステロイド使用で全試合出場停止を命じられていた頃、
ドジャースの黒田は、最後までローテーションを守り、
球団からの18億とも20億とも言われるオファーを蹴って
たった4億円で広島に戻った。
それは本当にありえないことで、
ありえないことだからこそ、カープは優勝するしかなかった。
ファンも、選手も、球団も、
古巣に戻ってきた「生え抜き」の黒田のために。
そして今年、復帰後、2年目での優勝。
ファンは25年ぶりの優勝に歓喜したろうが、
監督と球団と黒田は相当なプレッシャーだったと思う。
どうもお疲れ様でした。