Teaching/Coaching

 

先月、囲碁AI、Alpha Goが世界一の棋士、柯潔に三戦全勝した。
韓国人棋士・李セドルに勝ち越したことで実力を示したAlpha Goは、
世界最強の人間にも勝ち、事実上、世界で一番強い指し手となった。
これを期に、Alpha Goの開発は一区切りとするらしい。
AIの進化は、すさまじいものがある。

AIに限らずコンピューターの知識量はすでに人間の及ぶ所ではなく、
グーグルよりも物知りな人間など、どこにもいない
そのことに関して、教育分野では、
「ティーチング」から「コーチング」へという言い方でよく言われる。
これまで、知識を持っている先生から生徒へと、
知識の伝達を行うことが教育だと思われていたが、
これからは、コンピューターやインターネット上に知識があることを前提に、
生徒の学び方や学習をサポートするのが、
先生の役割に変わっていくという話。
先生は、昔の高校の部活動のようなスパルタ指導から、
プロのゴルフやテニスのコーチのような、
アドバイスし、導いていく存在になるのだという。
先生がどれだけ教壇で知ったかぶりをしても、
生徒がグーグルで単語を打ち込むだけで、
その間違いが露呈してしまう時代。
知ったかぶりは、するだけ損な時代になっている。
知ったかぶりするより、
「先生にも知らないことがある」というスタンスでやった方が、
双方のためになる。

先月、原因不明の発疹が、腕に頻繁に出るようになった。
あまりにも頻繁に出るので、病院に行ったのだが、
病院の先生も原因は「よくわかりませんねえ」ということだった。
原因はわからないけれど、飲み薬と塗り薬をもらい、
腕に注射まで打ってもらった。
その後、二週間ほど、出された薬を服用して、
発疹が出た際には塗り薬を塗っていたが、
症状は一向によくならない。
そのことをカフェで友人に話すと、友人は
「症状は腕だけ?」と聞いて、その場で検索し始めた。
【発疹 腕だけ すぐ消える】
たった3語の検索で、友人が出したのは、
「洗剤じゃね?」という軽い答え。
洗剤?
「洗剤に含まれる成分にアレルギー反応起こしている可能性がありますって」
確かに、先月から、それまで使ったことのない洗剤を使っていた。
時期は、ぴったり合う・・・。

友人に言われた通り、ドラッグストアで新しい洗剤を買って、
新しい洗剤で洗濯するようになって以降、発疹は一度も出なくなった。
原因は、洗剤だったのだ。
病院の先生が診察して処方してくれても、全然効果が現れない問題を、
グーグルは、たった3語のキーワードから1分で答えを出した。
あの注射はなんだったのだろう・・・。
思えば、病院の先生も、「先生」のうちの一人。
時代は、「ティーチング」ではなく「コーチング」に移っていることを、
病院の先生も自覚する時期なのかもしれない。

知識はネット上にあることを前提とした治療。
まあ、病院に行って、先生がグーグル検索し始めたら、こう言うけどね。

「ググって答え出るんだったら、病院来ないわ!!」