最近のイルミネーションはクリスマスを過ぎてもつけっぱなしだ。
冬の夜は寂しいので、
2月でも3月でも、明かりが灯っているのはありがたい。
ただ、日本のイルミネーションにはまだ伸びしろがある。
西洋のイルミネーションがクリスマスを中心に広がり、
なんのために灯すのかという共通認識があるのに対し、
日本のイルミネーションは、
ただ木に巻きつけたり、光で門をつくったり、
綺麗な明かりで照らしていればそれでOKという場所が多いように思う。
もっと改善の余地があるはずだ。
文化の上に灯るイルミネーションを作ってほしい。
改善好きの日本人ならできるはずだ。
イルミネーションといえば、長崎のハウステンボス。
今も「光の王国」と銘打って、1300万個の電球が、
ゴールデンウィークまでロングラン点灯している。
ハウステンボスは一時期、経営破綻したが、
HISが経営を引き受けて以後、業績をV字回復させている、
九州を代表する観光地の一つだ。
福岡からそんなに遠くもないので、
以前、香港から福岡に遊びに来た友達がどこに行くか迷っていた際も、
ハウステンボスを薦めた。
「ハウステンボスにでも行ってみれば?」
そう言うと彼女は、
「ああ、あの、フェイクダッチタウンね」
と、鼻で笑った。
フェ、フェ、フェイク・ダッチ・タウン(エセ・オランダ街)!?
九州の人は、
ハウステンボスの前身である「オランダ村」が「ハウステンボス」に変わった時に、
随分とモダンな気持ちになった。
「こりゃ、”東京ドイツ村”や”志摩スペイン村”の、一個上行っちゃったねえ」
と、鼻が高かったもんだ。
そのハウステンボスを、フェイクだと!?
あんなに金かけたのに、フェイクだと・・・!?
佐世保市なんて、そのことでずっと頭悩ませてるってのに、フェイクて・・・。
なんてこった・・・。
だけど、わざわざアジアから日本に来た人にとっては、
オランダを模したテーマパークに行く義理はないのだろう。
LCCが格安で人を外国に連れていっている時代に、
「日本にあるオランダ風の街」ってだけでは魅力がないのだ。
「オランダ風の街で見れるイルミネーション」ってだけじゃ足りないのだろうね。
やはり、文化の上に、イルミネーションを載せないとだめなのだ。
「オランダ風」「イルミネーション」だけじゃ、だめ。
長崎に元々ある文化に、イルミネーションを載せてこその魅力なのだ。
長崎の有名なイベント。
そう、例えば、「長崎くんち」とか「長崎ランタンフェスティバル」とかだ。
「長崎くんち」とか「長崎ランタンフェスティバル」とか・・・。
ああ、だめだ。
どっちも、中国発祥じゃないか。
また、あの香港の子に鼻で笑われちゃうよ。
「長崎くんち?ああ、あの、フェイク・チャイニーズ・フェスね」
・・・。
ち、ちきしょう!
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