5/12 福岡にやってきた!ヤァヤァヤァ!(5)

福岡に友達が遊びにきた(1)。
天神の大きな交差点を渡る。
「福岡って、この音楽多くない?」
「通りゃんせ?」
「うん」
「気分が暗くなるって?」
「別に。暗くても、明るくするし」
「あ、そう?
 通りゃんせ〜、通りゃんせ〜♪
 こ〜こは、ど〜この、細道じゃ〜」
「ほい!」
「天神様の細道じゃ〜」
「そぉれ!」
「ちっと通してくだしゃんせ〜」
「通ぉせ!」
「行きはよいよい 帰りは怖い〜」
「さぁて!」
「怖いながらも〜
 とぉ〜お〜りゃんせ〜と〜りゃんせぇ〜・・・」
「どしたぁ!」
「・・・」

福岡に友達が遊びにきた(2)。
「でもやっぱり、通りゃんせって
 怖いよね。なんだろ、メロディかな」
「関所を通る時の歌とか、聞いたけどね」
「行きはよいよい、帰りは怖い、とかさ、怖いよ」
「明烏みたいだな」
「アケガラス?」
「あ、そういう落語が・・・」
「天神様って福岡じゃないの?」
「うん。でも、太宰府でできた歌じゃないらしいよ」
「へえ。よその天神様?」
「天満宮は全国にあるからね」
「こんな怖い歌聞いたら、子どもはさっさと家帰るわ」
「そういう効果も狙ってんのかもね」
「夕方5時の町内放送、これに変えればいいのにね」
「そんなんしたら、ますます子どもが外で遊ばなくなるよ」
「逆効果か・・・」
「でも、最近の子どもはこのくらいで怖がらないかもね」
「いや、夕方の通りゃんせは怖いよ」
「そう?」
「日が暮れてきた時の通りゃんせはね、怖い」
「そうですか。何か思い出があるの?」
「子どもの感受性をね、なめちゃ、だめ」

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次