7/18 マット・デイモン三昧

遅ればせながら、映画「オデッセイ」を見た。
火星に取り残された主人公のマット・デイモン。
火星に一人ぼっちってのはどれほど寂しいものかと思うが、
マット・デイモンは、まったく寂しさを感じさせない。
さすがに、世界大戦に参加したり(プライベート・ライアン)
何人も暗殺してきた人(ボーン・アイデンティティー)
はくぐってきた修羅場が違う。

困難にぶつかっても、冗談言いながら一歩一歩問題解決に向け
進んでいくマット・デイモンと同様、
地球で待つNASAの職員も、
火星から地球に帰っているクルー達も、彼を助けるために
やるべきことを一つ一つクリアしていくだけで、
そこに葛藤はあまりない。
重さや暗さがまったく描かれないので、
主役のマット・デイモン、火星にぼっちでも、
悲壮感ゼロでせっせとジャガイモを作る日々。

そもそも宇宙飛行士は、感情的にならない訓練を受けている
ので、どんな局面でも感情的にならないように
できているのだろう。
以前NHKで宇宙飛行士を選抜する過程を追ったドキュメントを
見たが、皆冷静で理知的で魅力的な人々だった。
災害の時、ああいう人達が指揮を取ってくれたら、
なんとも心強いなと思わされた。
だから、マット・デイモンが火星でぼっちにも関わらず
平気な顔をしているのは、
彼が天才的な数学の才能を持っている
(グッド・ウィル・ハンティング)からでも
黄金の指を持つスリ(オーシャンズ11)だからでもなく、
宇宙飛行士とはそういうものだからだ。

ちなみに、マット・デイモン、
映画「インターステラー」では、
地球から遠く未知の星で生きる科学者を演じている。
その星が人類にとって希望の星でないことも覚悟して
やってきたはずのマット・デイモンは、
寂しさのあまり嘘の信号を地球に送り、
希望のない星に仲間を呼びよせてしまう。
感情をコントロールできる宇宙飛行士も
火星では平気で理性は保てるが、
銀河系を超えると寂しさに耐えられないということだろうか。

悲壮感ゼロの「取り残され」映画、暇な人は是非。

 

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