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私淑
「私淑」という言葉がある。 著作などを通して、会ったこともない人のことを、師と慕うことをいう。 いい考え方だなと思う。 人が先生になるのは、「生徒」がその人を「先生」だと思うことから始まるわけで、 例え会ったことがなくても、同時代に生きて... -
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今西モデル
フランス文学者・桑原武夫氏の蔵書を、 京都市が無断で捨てたことがニュースになっていた。 遺族が京都市に寄贈した氏の蔵書を、 「図書館の蔵書と重複している」という理由で、廃棄したという。 担当の部長は、減給処分。 担当者がどんな気持ちで捨てたの... -
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「でこすけ」や「でこっぱち」
最近、青っ洟を垂らしている子を見なくなったのと同じように、 「でこっぱち」な子を見なくなった。 前はもっと「でこっぱち」とか「でこすけ」と呼ばれてそうな、 おでこに目が行く子どもがいたように思うけど、 何の変化なんだろう。 近頃の子どもの髪... -
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「たった8年」
「奇跡のりんご」でお馴染み、 りんご農家の木村秋則さんは、 「無農薬」のりんごを作るのに、8年の歳月を要した。 木村さんの奥さんの肌が農薬に拒否反応を示したこともあり、 りんごを「無農薬」で作ることを決意した木村さんだが、 周りからは、狂人... -
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人間に作れるもの
この春から、山陰の小さな街をよく訪れる。 取り立ててこれといったところのない街だけど、 山あいから流れてくる澄んだ川と、 ぼんぼりのように夜空に浮かんでいる月は、 世界中、どこへ出しても恥ずかしくないものだと思う。 地元の人、この二つは、誇... -
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旅に出ればわかる
最近は、旅行先の写真や情報が多分にウェブにあがっているので、 海外旅行でも、迷うことや人に聞くことが少なくなった。 旅先の目的地に着いても、 事前に見た写真との「答え合わせ」で終わってしまい、 大した感動もなく、海外から帰ってくることも多... -
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「思い込み」の種
ほかの人より「人と出会う運」があるんじゃないかと、 自分で思っている。 ずっと読んでいた本の著者と会う機会が巡ってきたり、 話してみたいと思っている人と、たまたまばったり街で会ったり、 いいタイミングで会いたい人に会える。 ある時、コンビニ... -
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「勝ってる?」
「勝ってる?」 家に帰ってきた僕がそう聞いて、 「うん。勝ってる勝ってる」 家族の誰かがそう答えたら、 それは、「(ジャイアンツが)勝ってる」ってことだった。 ジャイアンツの全試合がテレビ中継されていた少年時代の話。 今、広島の家庭で同じ会... -
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学ぶは真似ぶ
「学ぶは真似ぶ」というよく聞くフレーズがある。 日本の学校教育は、元来、習字にしろ素読にしろ、 真似させたり、手本をなぞらせたりすることが多かったが、 大人になると、人を真似するということがなくなる。 前任者がやっていた仕事をそのまま惰性... -
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「尊敬する人は、広瀬中佐」
「尊敬する人は?」と子どもに尋ねて、 「広瀬中佐」と、軍人の名前がぽんぽん出る時代があった。 80年ほど前のことだ。 10数年ほど前、尊敬する人ランキングの上位に 「親」がランクインするようになって、 「尊敬する人」に身近な人をあげてもいいよう...