10/2 秋の訪れ

季節はすでに夏から秋へ変わっている。
例年にない長雨が明けたと思ったら一気に気温が下がり、
気がつくと、秋がやってきていた。
街ももう、店先はハロウィン一色だ。
10月末に控えるハロウィンは、お店にとっては
夏からクリスマスまでのいいつなぎイベントなのだろうが、
街が季節の変わりを告げるのが、さんまや紅葉や秋の空でなく、
外来のイベントごとになってしまっているのは少し寂しい。

ハロウィンはここ五年ほどで急激に広まり、
今や経済規模はバレンタインを軽く追い抜いているという。
もともとケルトの習俗であったハロウィンが
日本でただのコスプレイベントになったのは、
日本お得意の「起源なんてどうでもいいだろ」感覚だが、
すでにアメリカでも主に子どものイベントと化しているので、
そこはもうしょうがないと思う。
ただ、本当に何の文化的連続性のない、
ただ大勢の大人がコスプレしてバカ騒ぎしている渋谷なんかを
外国の人が見ると、
ああ、日本人は日々我慢して生きているんだなあと
同情してしまうと聞くが、まさにその通り。
あれは、デモなのだ。
どこに何の文句を言っていいかわからない人によるデモ行進。
ゾンビになって、ナースになって、魔女になって、
圧迫してくる社会に対して抗議の声をあげているのだ。
日本人は温厚な人達なので、政府に向けた暴動だのストライキだの
そんな野蛮なことはしない。
ただ、奇っ怪な格好をして皆で集まって練り歩くだけ。
カオナシとアリスと変態仮面が一緒に、ただ歩くだけ。
なんてったって、人を公開で殺すような残虐なISに対して、
平気でアニメのコラージュをリプライするような人達だ。
まともな感覚では生きていない。

ハロウィンに参加しない僕は残念ながら、
街のジャコランタンを見ても季節の移ろいを感じないので、
スーパーの果物売り場を見て、秋の訪れを知る。
ああ、もう、梨が売り場から消えちゃったな。
もう、梨も終わりだ。
例年にない長雨の影響もなく、売り場には柿が並んでいる。
季節はすでに梨から柿へ変わっている。