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泥棒
泥棒のはなし。 良寛という和尚さんは、自分の家に泥棒が入った際、あまりに質素な生活なので何も盗むものがない泥棒のために、わざと寝返りを打ち、布団を盗みやすくしてあげたというエピソードがある。 名僧は、盗まれる側になっても、盗む側のことを考... -
凹凸のある神々
漫画「ワンピース」がようやくあと数年で終わりそうなところまで来た。 終盤に突入という段階になって、主人公のルフィが戦いの中で、また、覚醒し、形態を変えた。 ルフィはこれまで、ゴムゴムの実という、悪魔の実の中であまりたいしたことのない実を食... -
理想の英語
日本人が英語を話す際の理想として思い出すのは、三島由紀夫と昭和天皇である。 この2人の英語を聞いてみると、日本語をしゃべるように英語をしゃべっていたことがわかる。 昭和天皇は日本語をしゃべるようなリズムで英語を話し、三島由紀夫は日本語で使う... -
しっくりくる言葉
以前、仕事でミスをしたときに、明らかにこちらに不備があるので上司に謝ろうとしたんだけれど、謝る際に使う良い言葉が思い当たらなくて、「気を抜いてました」とか「サボってました」とか「雑にやってました」とか、そういうお詫びの言葉は当たっている... -
秘密の部屋
埼玉県に笠原小学校という小学校がある。 校舎の作りが独特なことで知られる小学校で、名護市庁舎などを手がけた象設計事務所が設計を担当している。 この小学校にはいたるところに「死角」があり、子どもたちが大人の視線から隠れられるような、入り組ん... -
中庸
今は過度なことが嫌がられて、皆、「適度」というか「バランス」というか、「程々」であることを求めるけど、何が「適度」なのかってのは、極端に触れたことがないとわからないもので、ギターの弦を張る時に、適度に張れている状態ってのは、緩くもなく張... -
教育テレビ
教育テレビで子ども向けの美術番組がやっていて、それが前衛的というか奇をてらったような番組なんだけど、それを見ていると、流行りとかトレンドって何だっけと感じる。 大人の世界にトレンドがあるのは、目先を変えないと代わり映えしなくて飽きちゃうか... -
人生の本番
子どもがいると、「どういう大人になってほしいか」や「どんな仕事に就いてほしいか」のような会話になることがある。 そういう時に、決まって、「子どもが楽しんでいればOK」とか、「子どもが好きなことならなんでもいい」と答えるのは、親の本心に間違い... -
変換
ビールのCMが流れている。 野外でバーベキューを食べながらビールを飲むのは男の俳優ふたり。 「凄いじゃないですか、これ」 「 プリプリっだね」 「これ全然うまいじゃない」 「たまんないねー」 「すげー。あぁー!」 「くぅー!この週末最高だね」 CMを... -
嫌兵衛
<12才の嫌兵衛> 「おいに 算数の宿題教えててや?」 「よかばん」 「おいに 運動会のアンカーしててや?」 「よかばん」 「おいに クラスの意見先生に言うてきててや?」 「よかばん」 「おいに 一緒にネリケシ買いに行こうてや?」 「よかばん」 「...